大手前大学

日本語教員養成課程

日本語教育の即戦力となる人材を養成

外国人に日本語や日本の文化を教える仕事

日本語教員とは、日本語の「読む・書く・聴く・話す」を外国人に指導する教員のことです。例えば皆さんがアメリカ留学をめざすなら、「外国人の先生にきちんとした英語を習っておこう」と考えますよね。
同じように世界各地には「日本で学ぶために、日本語を身につけよう」と考えている外国人が数多くいます。そうした人を対象に、実際に使える日本語を教えること、さらには日本の生活習慣や文化を伝えることが、日本語教員の役目なのです。

外国語ができなくても海外で働けるチャンス

日本の大学への入学をめざす外国人に日本語を教える場は、大きく二つあります。一つは日本国内にある日本語学校。もう一つは海外の大学内で開講されている日本語講座などです。いずれも授業は原則として日本語だけで行われますので、教員は英語などの外国語ができなくてもかまいません。つまり日本語教員は、日本語しかできなくても外国で働ける数少ない仕事の一つなのです。海外での活躍をめざす人にとっては、魅力的な進路だといえるでしょう。

「正しい日本語」の知識は就職活動にも役立つ

「正しい日本語」の知識は就職活動にも役立つ
日本語教員養成課程担当教員 鈴木 基伸 講師(言語学)

日常のコミュニケーションがLINEなどで簡単にできるようになったせいでしょうか、「正しい日本語が使える自信がない」という学生が少なくありません。でも「正しい日本語」は社会人には必須のこと。
就職活動の面接では言葉づかいが厳しくチェックされます。日本語教員養成課程には「正しい日本語」を身につけるための専門科目がそろっていますので、例え教員にならなくても、ここで学んだ「日本語力」は、あなたの将来にきっと役立つはすです。

4年間のカリキュラムの流れ

【I】 日本語教師になるために最低限必要なことを学びます。また、日本語教師にとって必要な日本語についての知識も身につけます。

【II】 実際に外国人に日本語を教える際に必要となる教授法の理論や、日本語がどのように発音されているのかという、日本語の音声について学びます。

【III】 応用言語学の一種である第二言語習得の研究について学びます。また日本語に関しては演習を通して実践的な知識を身につけます。

【IV】 これまで学んできたことの総仕上げとして実習を行います。実習では、シラバス作成や教案作成、外国人留学生に対しての模擬授業を行ってもらいます。

日本語教員養成課程 科目一覧

※必修科目
必要単位数=30単位

日本語教育

  • 日本語教育概論
  • 日本語教授法
  • 外国人に教える日本語
  • 第二言語習得
  • 日本語教育実習

言語学・日本語学

  • 日本語学入門
  • 日本語表現法
  • 日本語音声学・音韻論
  • 日本語学研究
  • 日本語学演習

心理学

  • 心理学概論
  • 行動の科学
  • 学習心理学概論
  • 教育心理学

教育学

  • 教職論
  • 教育原理
  • 教育課程論
  • 教育方法学

比較文化

  • 日本文化・阪神文化
  • アジアの文化に親しむ
  • 異文化コミュニケーション
  • 比較文化の基礎
  • ジャパノロジー入門
  • 日本文学入門
  • 日本文学講読
  • 日本の名作を読む
  • 日本人の心とことば
  • 日本と西洋
  • 日本文化・アジア文化研究

国際コミュニケーション

  • 異文化コミュニケーション
  • 国境を超える発想
  • 民族・文化・宗教
  • 海外で学ぶ・働く・暮らす
  • クロスカルチュラル・スタディーズ

科目クローズアップ

日本語教育概論

日本語教師ってどんな仕事?というところから、世界における日本語教育の現状や、異文化理解、日本語の特徴、日本語教授法などなど、日本語教育学に関連する分野を幅広く学びます。この講義を受講することによって、日本語教師という仕事がぐっとイメージしやすくなるでしょう。

日本語学入門

普段何気なく使っている日本語ですが、その実態は意外に知らないもの。「こんにちは」の「は」はどうして「わ」じゃないの?「学校に行く」と「学校へ行く」は何が違うの?など、日本語について当たり前のことだけど、うまく説明できないことを学びます。

外国人に教える日本語

私たちが中学・高校で学ぶ「日本語」と外国人に教える「日本語」とでは全然違います。だから、外国人学習者は日本人が絶対にしないようなミス(誤用)をします。なぜそのようなミスが生じるのかを学び、どうすれば間違った日本語を使わないように教えられるのかを学びます。

留学生の国別誤用あるある

アメリカ

アメリカ

「今そっちに行きます」と言うつもりが、「今そっちに来ます」と言ってしまう。

解説英語では、日本語の「行く」の代わりに“come”を使うことがあるため、「行く」と「来る」が逆転してしまうことがあります。

中国

中国

「かわいい花が咲いています」と言うつもりが、「かわいい花が咲いています」と言ってしまう。

解説中国語では、名詞を修飾する語に「的」がよく使われます。この「的」は日本語で「の」と訳されることが多いため、必要のない場合でも「の」をつけてしまうのです。

韓国

韓国

「父が韓国から日本に来ました」と言うつもりが、「父が韓国から日本にいらっしゃいました」と言ってしまう。

解説韓国語では、身内であっても目上の人であれば敬語を使います(これを絶対敬語といいます)。ですので日本語を話す時も、身内の人に対して敬語を使ってしまうのです。

日本語教員として活躍中

国籍や文化の違う人たちが「日本語」で通じ合う
そうした環境を作り支えることが、日本語教員の醍醐味です。

1997年 文学部日本文化学科卒
学校法人情報文化学園
アーツカレッジヨコハマ 講師

大手前大学卒業後、武庫川女子大学大学院文学研究科日本語日本文学専攻にて博士号(文学)を取得。タイ国立コンケン大学の講師を経て、現在は横浜の専修学校(専門士)で約150人の外国人学生に日本語や日本事情を教えています。日本語を学ぶ人々はみな国籍も文化も違うため、初めは共通言語がありません。
それをハンドリングしながらまとめ上げるのは難しいですが、それゆえ心が通じ合ったときの喜びも一層です。
また、日本語教員の活躍の場は日本国内に限りません。世界各地で活躍できること。そして世界中の人たちが日本語を通じてコミュニケーションする環境を作り上げることが、この仕事の醍醐味だと思います。
大学時代に学んだ日本語・日本文学・日本文化、どれもが現在の仕事に役立っていますが、コミュニケーションの方法はさまざまです。学生の皆さんは語学を学ぶとともに、ぜひ学生時代のうちに多くの人と接し、貴重な経験を積んでください。
私はこれから、日本語教師が日本語を教えるだけの教師で終わらない、そんなグローバルな時代を見据えながら、日本語教育に携わっていきたいです。

先輩Message

「外国で働く」と「人に教える」を共に実現するために。

先輩Message
総合文化学部 3年
兵庫県立神戸商業高等学校出身

高校時代、卒業後の進路に迷いながらも「外国で働きたい」という夢を抱いていました。また、高校の先生から「教師に向いているのでは」とのアドバイスをいただいたことから、「外国」と「教師」の両方を実現できる日本語教員を目標に大手前大学に進学しました。ずっと日本語関連科目の履修を続けていますが「外国」「語学」という面からは観光・旅行業界への就職も進路の一つですので、4年生になるまでに「自分が本当にやりたいこと」をじっくりと考えます。

語学の講義とともに演劇を通じて日本語を学んでいます。

先輩Message
メディア・芸術学部 3年
大阪府立池田北高等学校出身

高校時代から日本語教員に関心があったのですが、その頃は「外国語もできないとなれない」と思っていて、英語の苦手な私はあきらめていました。でも、大学に進学してから「日本語だけで教えられる」と知って、本気でめざそうと心に決めました。今は語学関係の専門科目を学ぶとともに、演劇のゼミでセリフのおもしろさや難しさに触れるなどして、いろんな角度から日本語を勉強中です。卒業後は大学院か専門学校に進学して、日本語をより深く学ぼうと思っています。

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