大手前大学

教員紹介

2015年度 講義担当教員

  1. ※印は2015年度 博士前期課程「比較文化特別研究(研究指導)」担当教員。
  2. 2016年度博士前期課程・博士後期課程「比較文化特別研究(研究指導)」担当教員については、別途、お問い合わせ下さい。

教授 太田 素子(おおた もとこ)

イギリスのヴィクトリア朝からモダニズムにかけての小説研究。特にヴァージニア・ウルフが研究対象。最近では、ヨーロッパ近代の社交の系譜の中にウルフのパーティを位置づけて考察。又、時間論、イメジャリなど従来型のアプローチの他に、当時の知的状況、特にアーサー・ウェーリーの源氏物語翻訳の受容を通して、モダニズムによる、ジャポニズム、オリエンタリズムの受容、その比較文化論的研究に関心を抱いている。主な著書は、『空間と英米文学』(共著、英宝社、1987)、『大いなる遺産―読みと解釈』(共著、英宝社、1998)、『ヴィクトリア朝―文学・文化・歴史』(共著、英宝社、1999)、『病と身体の英米文学』(共著、英宝社、2004)、『英語・英米文学の視座』(共著、大阪教育図書、2005)など。

教授 貝柄 徹(かいがら とおる)

琉球列島を中心にアジア、インド洋、太平洋海域のサンゴや貝化石を指標に絶対年代の測定を実施してきました。当初は第四紀の海水準変動や地殻変動などの古環境分析や地史を編むことがテーマでしたが、近年はサンゴ礁域の海岸環境のみならず、都市域の環境など人文地理的な分野にも興味を有しています。
主な著書に『地理学の諸相―「実証」の地平』(共著、大明堂、1990)、『伊丹 鴻池の歴史』(共著、大手前女子大学史学研究所、1999)、『宇宙 地球 地震と火山』(共著、古今書院、2006)、『現代社会を生きるキーワード2』(共著、大阪公立大学共同出版会、2015)など。

教授 柏木 隆雄(かしわぎ たかお)

フランス文学では19世紀小説、とりわけバルザックの小説構造について勉強しています。また日本文学に関しても若い時から興味をもっていましたので、日本の近代文学がどのようにフランス文学の影響を受けてきたかについても多少の見解をこれまで発表してきました。それらの成果としては『謎とき「人間喜劇」』(ちくま学芸文庫、2000)、『交差するまなざし─日本近代文学とフランス─』(朝日出版社、2008)などがあります。そのほかに出版事情にも関心があり、とりわけ19世紀フランスのロマン主義時代からの雑誌、初版本などを多少蒐集したり、明治初期からの出版物も気をつけて集めたりもしています。

教授 小林 基伸(こばやし もとのぶ)

日本中世史を専門としています。特に最近は、研究が遅れていた播磨の戦国期を主な対象とし、赤松氏に関する系譜復原などの基礎的作業や地域権力と地域社会との関わりなどの解明を進めています。また、摂津、播磨地域の自治体史編纂や、文化的景観、史跡などの文化財指定にともなう調査にも参加しています。近年の入手しやすい著書・論文では、『戦国期の権力と文書』(共著 高志書院、2004年)、『兵庫県の歴史』(共著 山川出版社、2004年)、「戦国末期の播磨における地域権力と荘園」(『年報赤松氏研究』2号、2009年)、『姫路市史第9巻史料編中世2』(2012年)など。

教授 杣田 善雄(そまだ よしお)

日本近世(江戸時代)の政治史を専門としている。時期的には江戸時代前期を中心に、近世の門跡制・寺院行政など宗教や公武関係史にかかわるテーマを幕藩権力論の視角から政治史として研究。また、門跡寺院文書などの古文書(近世史科)を解読・編纂し、史料集の刊行等にも従事している。
主な著書に『幕藩権力と寺院・門跡』(思文閣出版)、『日本近世の歴史2将軍権力の確立』(吉川弘文館)、『史料纂集妙法院日次記』既刊第1~24巻 共編著(八木書店)など。

教授 鳥越 皓之(とりごえ ひろゆき)

民俗学と社会学のふたつを専攻しています。民俗学は民衆の伝統的な暮らしを研究するといえばよいでしょうか。民間信仰、口承文芸、生業、社会伝承、人生儀礼、年中行事などが研究対象になります。最近は「風の神」について調べていました。社会学のうち、私は環境社会学や地域社会学の研究を主にしてきました。「まちづくり」やNPO、コミュニティ、風景・観光あたりがキーワードでしょうか。調査地としては、外国では、グアテマラ、モンゴル、中国、韓国、イギリスなど。著書としてはつぎのようなものがあります。『琉球国の滅亡とハワイ移民』(吉川弘文館)、『水と日本人』(岩波書店)、『地域自治会の研究』(ミネルヴァ書房)、『柳田民俗学のフィロソフィー』(東京大学出版会)、『花をたずねて吉野山』(集英社新書)、『サザエさん的コミュニティの法則』(NHK新書)、また編著につぎのものがあります。『風景とローカル・ガバナンス』(早稲田大学出版会)、『環境の日本史』5(吉川弘文館)、『試みとしての環境民俗学』(雄山閣)。

教授 西村 道信(にしむら みちのぶ)

英語学専攻、研究対象は英文法と語学的文体論。英文法では、Quirkなどの伝統文法を中心に研究しています。語学的文体論では、D. H. ロレンスの作品分析ですが、Spitzerの言語学的文体論を基にした文体分析を行っています。言語学的実証性を高めるため、コンピュータで文体を解析し、言語事実を基盤とした文体論を科学的に記述することを目指しています。個人的に現在構築中のコーパスは、D. H. ロレンスの作品です。主な著書は、『大学英文法入門』(共著 英宝社 1987)、『英語英文学とコンピュータ』(共著 英潮社 1992)、SENTENTAE(共著 北斗書房 1995)、辞書は『講談社キャンパス英和辞典』(分担執筆 講談社 1998)、訳書は『人のためのコンピュータデザイン』(共訳 英宝社 2004)など。

教授 丹羽 博之(にわ ひろゆき)

和漢比較文学。I 平安時代の和歌を中心とした和文作品と中国文学の比較。II 平安時代を中心に日本漢文学と中国文学の比較。III 明治の唱歌・軍歌の歌詞に見られる漢文学の影響、及び西欧文化と日本中国を中心とした東洋文化の融合の研究。IV 白楽天の人生と文学の研究。等を主な研究対象としている。
主な著書に『田氏家集注』(共著:小島憲之監修)(和泉書院)、『新撰万葉集注釈』(共著)(和泉書院)、「一海知義の漢詩道場」(共著)(岩波書店)など。

教授 森下 章司(もりした しょうじ)

専門は日本考古学。とくに日本の古墳時代を研究対象とし、関係する時代の中国や朝鮮半島の遺跡・遺物についても深い関心を抱いている。遺物の中ではとくに銅鏡に関心をもって検討を進めている。調査・研究活動では、遺跡の発掘調査や出土遺物の整理・分析など実践的な活動を重視する。入手・閲覧しやすい出版物では、『シンポジウム 三角縁神獣鏡』(共著 学生社 2003年)、『古墳のはじまりを考える』(共著 学生社 2005年)がある。

准教授 奥田 雅信(おくだ まさのぶ)

言語学の研究からスタートして、英語教育、教育工学の勉強もしてまいりました。
「ことば」に興味があった私は、主に、認知言語学的観点からことばの仕組みを探ってきました。
たとえば、次の文をご覧ください。
(a)This glass is half full. (b)This glass is half empty.
コップに半分の水があるのを見て、「半分しかない」と見るも「半分もある」と見るも、それは認知の仕方の違いだと考えます。
有名なルビンの壺を見せられると、人の横顔と壺とどちらも見えますよね。それと同じで、人間の認知の仕方、認知のプロセスが言語現象に反映されると考えるのが認知言語学です。認知の仕方を学ぶと、どうして人がそういうことばを発するのか、その背景が分かり、理解が進みます。心理学や脳科学とも密接に関係することばの探求を通じて、私たち人間の認知のプロセスがどのように言語現象に反映されているかを考えていきましょう。

准教授 西岡 健司(にしおか けんじ)

専門は中世イギリス史。とくに、中世盛期のスコットランドにおけるナショナル・アイデンティティの形成過程について、証書や年代記、聖人伝などの諸史料を分析対象としながら、西ヨーロッパ世界全体の動きを展望しつつ、多角的に研究をおこなっている。また、中世ヨーロッパの諸地域の比較検討や、相互関係の分析をおこなう共同研究にも取り組んでいる。主著は、『スコットランドの歴史と文化』(共著、明石書店、2008年)、『中世英仏関係史 1066‐1500 -ノルマン征服から百年戦争終結まで-』(共著、創元社、2012年)など。

准教授 盛田 帝子(もりた ていこ)

専攻は日本近世文学、和歌文学。特に、近世中期から明治初期にかけての歌壇史の構築のための研究を行っています。中世歌論を受け継いで歌を詠んでいた堂上歌人の時代から、地下古学の方法を取り入れて歌を詠む古学派歌人台頭の時代への転換点を18 世紀後半と捉え、歌論、和歌、歌壇、歌人の人的交流の研究を進めています。近年は、近世和歌が変容し始めてから近代和歌の胎動が始まる近世後期から幕末・明治初期までの歌ことばにも関心をもち、時代背景との関わりに言及しています。著書に『近世雅文壇の研究―光格天皇と賀茂季鷹を中心に―』(2013年、汲古書院)、『国立台湾大学図書館典蔵 賀茂季鷹『雲錦翁家集』』(台湾大学典蔵全文刊本5、2014年、国立台湾大学図書館)などがあります。

准教授 山口 正晃(やまぐち まさてる)

専門は東洋史。特に、中国中世(魏晋南北朝から隋唐時代)の軍事制度を軸とする制度史および、敦煌写本の研究を中心として研究を進めている。前者は、長期に亙って分裂状態の継続した魏晋南北朝から、秦漢以来の統一帝国である隋唐にかけて、この「分裂」と「統一」という事象の要因について軍事制度を切り口として検討を加えている。後者は、今からおよそ100年前に敦煌・莫高窟から発見された5 ~ 10 世紀の写本、すなわち当時そこで生活していた人々が日常生活で使用していた様々な文書類―後世に史料として残すことを想定していない「生」の史料―を題材として、当時の社会の実態について考察している。最近はまた、現代において敦煌写本が発見された後、世界各地に分散していったその流伝過程にも興味を持っている。

兼任講師 泉森 皎(いずもり こう)

日本考古学が専門で、古墳時代から飛鳥時代の遺跡・遺物をもとに「日本の基層文化」を追求しています。フィールド・ワークを重視して「歩いて、見て、書く」を実践し、北は北海道オホーツク海沿岸から南は沖縄まで、考古学と民俗学の手法を用いて踏査を続けています。また最近では、アジア、ヨーロッパの主要遺跡(世界遺産)を見て歩き、考古学以外に博物館学の視点を加えて研究を進めています。主な著書に『近畿の古墳文化』(学生社、1999)、改訂『大和の古墳を語る』、改訂『大和の古墳時代』(編著 臨川書店、1993)、『日本考古学を学ぶ人のために』(編著 世界思想社、2004)、『河内の古道と古墳を学ぶ人のために』(世界思想社、2006)など。

兼任講師 岩宮 隆司(いわみや たかし)

日本古代史を中心としながら、考古学・地理学・民俗学・東洋史学などの研究成果や研究視点を盛り込み、地域社会や国家体制のあり方を多面的に研究している。これまでの主な研究テーマは、「日本古代国家の成立過程」「兵庫県や静岡県などにおける原始社会から古代・中世社会への移行過程」「牛耕用具などから見た前近代社会から現代社会への変容」などである。大学院の講義や演習では、それぞれの研究テーマに基づいて、客観的かつ普遍的な真理を探究していく能力の育成を目指している。

兼任講師 川本 皓嗣(かわもと こうじ)

専攻は東西の詩と詩学、文学・文化理論。対象はイギリス・アメリカの詩、フランス近代詩、和歌・俳句など日本の古典詩歌と近代詩など。主な著書に『日本詩歌の伝統―七と五の詩学』(岩波書店、1991)、『アメリカ名詩選』(共著、岩波文庫、1993)、『アメリカの詩を読む』(岩波書店、1998)、『大手前大学比較文化研究叢書5 阪神文化論』(共編著、思文閣出版、2008)、『川本皓嗣中国講演録』(中文訳、北京大学出版社、2010)、テリー・イーグルトン『詩をどう読むか』(邦訳、岩波書店、2011)など。

兼任講師 芝川 治(しばかわ おさむ)

西洋史を担当するが、専門はギリシア史である。前古典期アテナイ政治史より出発したが、その後、アテナイ以外にも対象を広げている。アリストテレスの政治思想や、アルカイオス、ソロンなど抒情詩、エレジー類も講究の対象としている。近年はコリントスなど各地の僭主政や、更には日本におけるギリシア史の批評にまで論じ及んでいる。
方法は文献学的なものを主とする。在来、近代人の眼からする資料解釈が必ずしも少なくなかったのであるが、それらを能う限り払拭せんとしている。それによると、ギリシアにおける上下の較差は、従来説かれていたほどには大きくはない。また、発展論的解釈もギリシア史には即していない。著書としてはギリシア「貴族政」論(晃洋書房)がある。

兼任講師 林 進(はやし すすむ)

専攻は日本中世・近世絵画史。絵画と文学の関係を探り、新たな図像解釈学的方法で絵画作品の趣向、その深意を読み解く。現在、室町時代後期の水墨画家、雪村周継の『作品総目録』のための調査・研究を行なっている。また、江戸時代初期の儒学者角倉素庵、及び絵師俵屋宗達を再評価、その評伝を執筆中である。主な著書に『高麗仏画』(共著、朝日新聞社)、『雪村』(共著、講談社)、『日本近世絵画の図像学』(八木書店)、『伊勢物語絵巻絵本大成』(共著、角川学芸出版。2007)、『宗達筆伊勢物語図色紙』(共著、思文閣出版。2013)、『角倉素庵と俵屋宗達』(敬文舎。2015)、『角倉一族とその時代』(共著、思文閣出版。2015)など。

兼任講師 櫃本 誠一(ひつもと せいいち)

前方後円墳の築造方法について研究を進めています。
これまで、古墳を造る時に「設計図」があったとすればどのような原理であったか、あるいは、現地でどのように実施されたかなどに興味をもってきました。現在では、前方後円形の成立状況、さらに、墳丘の形態、周濠の構築法などについて、全国的な統一があったのか否かに関心を抱いています。これらの検討を通じて、3世紀後半~7世紀前半(古墳時代)の社会構造を明らかにしたいと思っています。

兼任講師 ヘンリー・アトモア(へんりー あともあ)

Communicating about science and technology:
We’ll be studying various topical issues related to modern‐day science and technology. Tasks will be a mixture of reading, writing, and discussion. No previous knowledge of science and technology studies will be assumed.

兼任講師 松原 秀江(まつばら ひでえ)

文学=学文(問)という近世的な考え方をベースにし、日本及び中国の文、即ち古典とのかかわりを中心に、儒教と仏教との関係や、文化的にはまだ江戸だった明治二十年代及びそれ以後の西欧の影響を強く受け苦悩する明治時代の作家・作品について、近世文学とともに見ている。またそれらの背後にある文化、特に読者や本屋(写本・版本・挿絵を含む)、夫々の作家の魂を育んだ幼年時代についても見ながら、日本人が大切にしてきた心と言葉・伝統と創造のかかわりについて考察している。
主な著書に、『薄雪物語と御伽草子・仮名草子』(和泉書院)・新潮日本古典集成『世間胸算用』(共著、新潮社)・京都大学蔵大惣本稀書集成第16巻『教訓書』(共著、臨川書店)・『歌舞伎浄瑠璃稀本集成』(共著、八木書店)・『阪神文化論』(共著、思文閣出版)など。

兼任講師 森 道子(もり みちこ)

17世紀イギリス文学(特にジョン・ミルトン)、文化が主な研究対象です。ミルトン研究では、古典ギリシャ・ローマ文学、イタリア文学、その他との比較関連を考察し、ひいては、比較文学、文化の分野の研究にも携わることになりました。さらに19世紀イギリス、特にヴィクトリア朝の文学、文化に比較研究のテーマを広げています。翻訳に深い興味を持ち、英米の小説や評論を日本語に訳出していますが、言語の練磨にはもちろん、異文化理解に非常に役立っています。主な著書に、『神、男、そして女―ミルトンの「失楽園」を読む』(共著、英宝社)、『英国文化の世紀―新帝国の開花』(共著、研究社)、『「大いなる遺産」―読みと解釈』(共著、英宝社)、『夏目漱石における東と西』(共著、思文閣出版)。翻訳書に、『田園日記』正・続(共訳、英宝社)、『視覚芸術の比較文化』(共著、思文閣出版)、『イギリスの社会と文化―200年の歩み』(共訳、英宝社)、『最後のひとり』(共訳、英宝社)、『ミルトンと対話するジョージ・エリオット』(共訳、英宝社)、『ヴィクトリア朝の歴史小説』(共訳、英宝社)

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