面白いオトナは 諦めない

総合文化学部/英語コミュニケーション専攻
田中 キャサリン先生

初めての日本留学で感じた悔しさ。それが原動力になり、日本文学研究の道へ。

私が日本に興味を持ったのは小学生の時。親の海外赴任で転入学してきた日本人の子と、親友になったんです。その子の家に行くと、家の中は会話もテレビも使う物もすべて日本語。自分が生まれ育った町なのに、そこだけ異世界(笑)。それで日本という国を知りたいと思いました。高校で日本語の授業を取り、初めて日本へ留学。でもその時は漢字が読めず会話もままならない。勉強してるはずなのに全然できない!とすごく悔しい思いをしました。でも「まずは漢字を読めるようになる」という目標を見つけられました。そして元々読書好きだったので、日本文学を読みながら日本を学ぶことにしたんです。

どれだけ学んでもまだ知らないことはある。それは悔しいけれど、新たな楽しみでもある。

さまざまな日本文学を読むうちに、結核やハンセン病などの病気に侵されながらも素晴らしい作品を残した作家が数多くいることを知り、医学治療と文学の関係を研究するようになりました。最近は患者さんが詠んだ短歌・俳句に興味があります。初めて短歌・俳句を読んだ時、留学したての頃と同じ気持ちになったからです。「日本文学を研究しているのに、理解できていない」と。悔しかった。でも同時に楽しみにもなりました。まだまだ学ぶことがあるんだって。日本人以外が短歌・俳句を深く理解するのは難しいという人もいますが、そんなことはないと応えられるよう、研究していくつもりです。

自分に合うスタイルを見つけられれば学びはきっと楽しくなる。

勉強が苦手という人は多いですが、それは自分に合った学びの方法が見つかっていないだけじゃないかなと思います。私のように本を読んで学ぶ方法もあれば、経験しながら学ぶ方法もある。大手前大学のMyカリキュラムスタイルは、いろんな先生のいろんな授業を受けられます。この授業が面白い、この先生が好き。そうやって選んでいけば、自分の学びたいことや、自分に合った学びの方法がきっと見つかります。英語を使って学ぶこともその一つ。コミュニケーションとしての英語を磨きながら、文学や歴史、音楽、地域活動などさまざまな分野を学び、文化を幅広く捉えることで、自分の中の新たな可能性に出会えると思います。