面白いオトナは 本音で動く

現代社会学部/ビジネスマネジメント専攻
坂本 理郎先生

面白くないと学び続けられない。いつもこれは面白いか?と自問する。

勉強が嫌いならしなくていい、と思うんですよね。だって大学の「学び」は高校までの「勉強」とは違う。文法や公式はただのツールで、結局は人に与えられた物差し。ただ覚えて、うまく使えたところで面白くはない。面白い「学び」に必要なのは、自分の中にある考えを大切にすることです。なぜこうなったのか?何が違うのか?という疑問。自分は何を知ればワクワクできる?という自問。こういう発想が学びを深くします。私はいつもゼミ生に「それって面白い?」と聞くんです。面白くなければ、人が納得するプレゼンはできないし、卒論のように何万字もの論文を書き上げることはできませんから。

社会人になっても本音を大切にした。そのおかげで、自分が本当に学びたいことに出会えた。

私自身が学ぶ面白さに目覚めたのは、編入学でもう一度大学に入ってから。大学卒業後、就職したけれど、ある時ふと考えた。この仕事をずっと続けられるか?と。悩んだ結果、経営コンサルタントを目指して経営学部で学び直そうと決めました。目的が明確になると、どの講義もポンポン頭に入ってきて、「大学ってこんなに面白かったんだ!」と気付きました。その後、一旦コンサルタントになったのですが、不況の煽りでリストラの話ばかり。人を簡単に切り捨てる風潮に疑問を感じてしまった。そして当時まだ黎明期だったキャリアデザイン、キャリアカウンセリングの分野に出会ったんです。これだ!これこそ学びたかったことだ!と。つねに自分と向き合い、自分の本音を大切にすることで、本当にやりたいことへ近づけたわけです。

興味を深掘りして、自分の軸足を決める。社会で活躍する人は皆、軸足を持っている。

大手前大学はMyカリキュラムスタイルがあるので、自分がやりたい、自分に合った「学び」を探しやすいと思います。私のように遠回りせずに(笑)。実際に学生たちは、戦国武将やクラブ活動をリーダーシップ論と結びつけて紐解いたり、自分の好きなアイドルグループを組織論的に分析したり、自由に学んでいる。自分の興味を深掘りすると、それが将来にわたる軸足になります。「自分がやりたいことはコレだ」と自分の軸足を決めることは、起業を目指す人や社会で活躍したい人には、特に必要なことです。人を惹きつける魅力や、多くの人を引っ張るパワーも、そこから発揮されるのですから。