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【建築&芸術学部】京丹後市で「わくわく子ども大学 染色教室~古代の紫染色実験~」を開催しました

2024.09.05

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大手前大学 建築&芸術学部 染色工芸専攻の今福教授とゼミ生・卒業生が8月24日(土)京丹後市アグリセンター大宮で「わくわく子ども大学 染色教室~古代の紫染色実験~」を開催しました。これは2017年から始めた丹後ちりめん活性化プロジェクトの一環として、京丹後の子どもたちや皆さんに、丹後絹の歴史的な重要性や素晴らしさを伝えることを目的に、2か年計画で企画したイベントであり、2年目の今年は古代の紫染色を子どもたちと一緒に再現しようとするものです。
初年度の昨年8月「わくわく子ども大学」を開催した際には、丹後産椿800kgの灰を水で混ぜた液体に長さ17m幅40㎝の丹後ちりめんを浸す「媒染」を実施。今年は半年かけて「媒染」を数十回繰り返した丹後ちりめんに、「紫草の根」から抽出した染料を浸し紫に染めるというものです。この一連の工程は平安時代の文献「延喜式」の記述から推測したものですが、「延喜式」には丹後国から絹織物貢納の記述があることから丹後の絹織物はとても古い歴史がある重要な産業であることがわかります。古代の最も高貴な色「紫」も丹後の生地を使って染められたのかもしれません。
今回参加した地元の子供たちは14名。冒頭、今福教授、「延喜式」の解読に協力いただいた大手前大学史学研究所長 森下教授より、今までの工程、および当該実験の意義についてわかりやすく説明いただきました。次に、子供たち全員が参加し、今福教授・ゼミ生・卒業生などの指導のもと、染料の抽出、丹後ちりめんを染料に浸し紫に染める工程まで実施。染料の抽出・染色の作業は合計十数回に及びましたが、回を重ねるたびに白かった丹後ちりめんが鮮やかで光沢ある紫に染まる様はまさしく圧巻でした。
最後に終了式を実施。紫に染まった丹後ちりめんを小分けにした参加証を今福教授から子供たち一人ひとりに手渡しました。参加した子供たちには忘れられない夏の思い出になったと思います。

(配信元:学園広報)