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【現代社会学部】「PSIカウンセリングルーム」竹内佑一氏によるPBL授業を実施

2026.07.09

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「メディア・社会デザイン演習Ⅰ」(担当:伊藤康貴 准教授)では6月17日、スポーツを通じた居場所づくりを実践する「PSIカウンセリングルーム」代表の竹内佑一氏をゲスト講師にお招きし、竹内氏ご自身とHomeless World Cupとの関わりから考えた「ホームレス」や「ひきこもり」について講演いただきました。

本演習は、一般社団法人社会調査協会が認定する「社会調査士」資格取得のための総仕上げとして、これまで座学で学んできた社会調査のスキルを活用しながら、社会調査の一連のプロセスを実践します。今年度は、「社会的排除と包摂」の問題にPBL(課題解決)型授業として取り組み、その一環として春学期授業では、「育て上げネット・コネクションズおおさか」中町氏、「ビッグイシュー日本」高野氏と販売者のM氏、そして最後のゲスト講師として竹内氏をお迎えしました。

「ホームレスワールドカップ」は、2003年より毎年開催されている、ホームレス状態の人が“一生に一度だけ”選手として参加できるストリートサッカーの世界大会です。竹内氏は、その日本代表で2024年にプロジェクトマネージャーとして活動されており、アメリカ・サクラメントで開催された2023年大会への視察の様子やオランダでの調査同行を中心にお話しいただきました。講義の前にはアイスブレイクとして、学生たちは4,5人にグループに分かれ、簡単なゲームを実施。「できない理由ではなく、どうやったらできるかを考える」体験型のワークとなりました。

学生からは、「スポーツは、その人の社会的背景を知らなくてもそれを忘れて生きがいを見つけられる大切な存在であると思った」、「ホームレスの方々が国を背負って戦うことが新たな視点でとても興味深かった」、「サッカーを通じてひきこもりやホームレスの方が自然に関われる場があることがよいと思った。見た目で判断することが境界を作るという話を聞き、その意識がなくなる社会が望ましいと感じた」といった気づきを得たようです。

また、竹内氏は日本では聞きなれない「スチューデントホームレスネス」の存在についても触れ、自身がそのことを知ったときの気づきを披露し、学生に「定義そのものに疑問を持ってほしい。AI時代にも答えがないものはいっぱいある。その答えをつくる人がいない。自分がやったら何か変わるかもと思ってみたら、変わることがあるかもしれない。みなさんの“面白い(気になる)”を見つけて楽しく生きてください」と講義を締めくくりました。

講義後には「スチューデントホームレスネスという日本にはない単語を知ることができ、日本にもその状況の人はいるはずなのにその言葉が浸透していない」、「身の回りには定義がないだけで問題視されていない問題があることがわかった」、「日本のホームレス人口が減っているのは、ネットカフェ生活や転々とした居住、ひきこもりなど、表に見えない形へと変化しているためだと理解した。定義や捉え方を見直し、海外の事例も参考にしながら学ぶことが大切だと思った」といった感想が寄せられました。

伊藤准教授は「阪神間で社会的包摂の最前線に立つ3団体にご協力いただき、“社会的排除と包摂”をテーマとした特別講義を実施しました。若者のひきこもり・不登校やホームレス支援のリアルな実践についてお話しいただいた皆さまには、心より感謝申し上げます。

現場ならではの生の声に触れたことで、学生たちはこれまで見過ごしがちだった社会問題への解像度を大きく引き上げました。望ましい社会の実現に向けて自分たちに何ができるのか、確かな問題意識が芽生えたと感じています。これからはより実践的な活動のフェーズに入り、次なるステップは、フィールドワークやインタビューといった社会調査です。教室で得た気づきを具体的なアクションへと落とし込み、さらに学びを深めることで、社会包摂に向けた力強い提言を最終報告書としてまとめていきたいと思います。」と、ゲストスピーカーによる講義をふりかえりました。

秋学期の「メディア・社会デザイン演習Ⅱ」では、実際の現場でのフィールドワークや支援者へのインタビュー調査等を実施し、データの分析・考察を重ねながら調査報告書の完成をめざします。学生たちの成長に期待したいと思います。

(配信元:現代社会学部)