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【経営学部】10/21(火)サービス経営の授業で鳥貴族などを経営する㈱エターナルホスピタリティグループ 執行役員 道下聡さまに講義いただきました
2025.11.03
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- 経営学部
経営学部 當眞瑞代助教による「サービス経営」の講義では、外食産業やエンターテーメント産業に携わっておられる実業界の方々をゲストスピーカーとしてお招きし、具体的な事例と携わった方々の生の声を聴くことによって理解を深めています。第1回は、鳥貴族などの居酒屋チェーンを経営する㈱エターナルホスピタリティグループ 執行役員 道下聡さまにグループの今までと今後の展開についてお話しいただきました。
株式会社エターナルホスピタリティグループは、グループの中核を担う鳥貴族が約40年前、創業者の大倉社長が東大阪に1号店を出店し、「おじさんの通う店」から、内装・全品均一価格などの工夫をし、「女性・若者が通いやすい店」へ焼き鳥屋のイメージを変え、グループ会社の「やきとり大吉」と合わせて1,000店舗超の規模に成長した企業です。
道下執行役員からは、競争が激しく一般的に3年で70%、5年で80%が廃業するといわれる飲食業の中、40年間事業拡大が継続できた成長の源泉は会社の絆を大事にし「焼き鳥で世界を明るくしていく」という大倉社長の言葉とリーダーシップ、また、飲食業の楽しさをグループ内に浸透させている賜物であるとの説明がありました。それは、模倣が困難なほどの店舗スタッフの高いロイヤリティに支えられているということを意味します。
次に、40年間のグループの成長のターニングポイントについてお話されました。一つ目は,道頓堀店の空中店(飲食ビル)への出店です。当地への出店は当初の予想に反し鳥貴族のイメージを覆し、これを機に躍進が始まり出店速度が加速したとのことです。二つ目は,2014年東証ジャスダック(その後,2部,1部)への上場後、年間80店舗程度の継続出店を行った結果、業績に陰りが見え始め、出店戦略の見直しを行ったことです。出店することでエリアは拡大しましたがブランド認知がうまくいかなかったと分析し、マーケティング・採算管理システムの導入を行い、これまでの収益の仕組みを変更しました。その効果はコロナによる全店休業、赤字となった後に最高利益を得られるほどへと変貌を遂げたことに見られます。
2024年以降は米国や台湾・韓国などのアジアを中心に世界展開を開始し、高級店の出店も行っています。そしてサステナビリティへも取り組み、ENEOSとSAF原料化協定の締結や「mottECO」導入による焼き鳥の持ち帰り促進などを行っています。そして2030年には、世界店舗数2000店舗超を目標に焼き鳥屋で世界を明るくしていることを目指しています。
講義後の学生からは「利益だけを追求せず、『人』『社会』『環境』の3つを大切にした姿勢は、これからの企業経営において非常に重要な要素であり、それを体現し、成長し続けている鳥貴族は飲食業界の手本となる存在だと考える」や「『安さ・安心・国産』に徹底的にこだわりながら、業界トップクラスの規模を築いた点が素晴らしいと考えた」とコメントがありました。
<発信元:学園広報>