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【国際看護学研究科】ラオスで国際助産演習を実施

2025.12.01

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11月1日~11月15日の2週間、大学院国際看護学研究科の院生4名が、ラオスで国際助産演習を行いました。1週目は首都ビエンチャンにあるラオス保健科学大学(本学とのMOU締結校)、マホソット病院での演習、2週目は北部ルアンパバーンにあるラオ・フレンズ小児病院のアウトリーチ活動に参加しました。

この科目では、グローバルな視点からリプロダクティブヘルスを捉えるために必要な能力を涵養することをめざしています。年間分娩件数が2,500件を超えるマホソット病院では、分娩部とMCH(母子保健外来)に分かれて演習し、スタッフと共に分娩期のケアや妊婦健診を実施しました。ラオスには50を超える民族が存在し、多様な社会文化的背景があります。アウトリーチ活動では、家庭訪問や村での健康教育を通して、ケアの対象となる女性や子ども、その家族を複眼的にとらえることの重要性を改めて感じ、大きな学びとなりました。

ラオス保健科学大学の訪問では、授業や演習を見学しました。妊婦健診はロールプレイ形式で進められており、学生も一部参加させていただきました。国は違っても母子の健康を守るために学ぶ仲間の姿に触れ、多くの刺激を受けるとともに、学生にとって大変貴重な経験となりました。

実習に参加するにあたり、事前に危機管理や異文化理解に関するガイダンスを受けるなど、しっかりと渡航準備をし、無事に2週間の実習を終えることができました。

実習参加者からの感想を一部ご紹介します。
・ラオスでの国際助産演習を通して、医療へのアクセスの困難さを実感しました。日本では国民皆保険制度や交通インフラが整っているため受診を当たり前に感じていましたが、ラオスでは保険加入率の低さや経済的負担、交通手段や情報不足など多くの障壁がありました。また、死生観や価値観といった文化が医療の選択に影響することを学び、文化を踏まえたケアの重要性に気づきました。今回の演習や健康教育は自分の「あたりまえ」を見直し、文化を尊重する姿勢を考える貴重な機会となりました。
(助産実践科学分野1年生 岡さん)

・ラオスでの国際助産演習を通して、日本とは異なる医療の現状や助産ケアを見学し、異文化を理解し尊重する姿勢の重要性について学びました。また、実際に健康教育を実践させていただき、単なる知識伝達とならないよう、媒体など様々なことへの工夫の必要性を感じました。そして、同行させていただいたラオ・フレンズ小児病院のアウトリーチ活動では、訪問をして実際に会うことで、対象者の生活環境や家庭環境などについて詳しく知ることができ、それが個別性のある質の高いケアにつながることを実感しました。
(助産実践科学分野1年生 森田さん)

(配信元:国際看護学研究科)