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【健康栄養学部】貝森教授の論文が「American Journal of Kidney Disease」Articles in Pressに掲載

2026.02.02

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健康栄養学部の貝森淳哉教授による論文が雑誌「American Journal of Kidney Disease」に掲載されました。

雑誌名:American Journal of Kidney Disease
論文タイトル:Collagenofibrotic Glomerulopathy Associated With Homozygous STAB2 and
Heterozygous STAB1 Variants: A Case Report
巻号:Articles in Press, January 16, 2026
DOI: https://doi.org/10.1053/j.ajkd.2025.10.016
著者:貝森淳哉

【論文の内容】
この症例報告は、膠原線維性糸球体症(Collagenofibrotic Glomerulopathy, CG)という病気の遺伝的な原因について調査したものです。CGは、III型コラーゲンという物質が腎臓に蓄積してしまう珍しい病気です。正常なご両親から生まれた47歳の男性患者さん(CG患者)に対して、「全エクソーム解析」という詳細な遺伝子検査を行いました。その結果、STAB2という遺伝子に機能を失わせるような変異が2つ(ホモ接合体)、そしてSTAB1という遺伝子にも変異が1つ(ヘテロ接合体)見つかりました。このSTAB1やSTAB2という遺伝子が作るタンパク質は、腎臓の糸球体(血液をろ過する場所)には存在していませんでした。このことから、この病気は腎臓そのものの問題というよりは、全身の何らかのメカニズムが関係して発症している可能性が示唆されました。患者さんのお母さんとお兄さんについても調べたところ、彼らもSTAB1やSTAB2に変異を持っていましたが、病気は発症していませんでした。このことから、今回の患者さんがCGを発症したのには、STAB2遺伝子の変異が両方揃ってしまっていたこと(ホモ接合体の短縮変異)が重要だったと考えられます。この研究は、STAB1とSTAB2という遺伝子がCGの発症に関わっており、CGが遺伝性疾患であることを示す世界で初めての証拠となります。今後、スタビリン1(STAB1が作るもの)とスタビリン2(STAB2が作るもの)がこの病気でどのような役割を果たしているのか、また全身にどのような影響があるのかについて、さらなる研究が必要です。

(配信元:健康栄養学部)