ニュース・プレスリリース
【NSTクラブ活動】理学療法士から学ぶ「リハビリと栄養」
2026.10.07
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― 運動と栄養の両面から患者さんの回復を考える ―
9月30日、NSTクラブでは、兵庫医科大学病院 リハビリテーション技術部の理学療法士・梶原和久さんを講師にお迎えし、「リハビリと栄養」をテーマとした講義および症例検討を実施しました。今回の企画は、NSTクラブとして初めて“理学療法士”を講師に迎えた取り組みです。
梶原さんは、兵庫医科大学病院で理学療法士として勤務するほか、整形外科医、理学療法士、管理栄養士、歯科衛生士など、医療のさまざまな専門職が共同で開発した、骨粗鬆症やフレイル予防に特化した「オステオフレイルピラティス」の開発チームの一員としても活動されています。
― 運動と栄養、休養を一体として捉える ―
前半の講義では、まず「筋肉はどのようにつくられ、また、どのように失われていくのか」という基本的な仕組みから学びました。梶原さんは、筋肉を維持・増加させるためには運動による刺激だけでなく、筋肉の材料となる栄養素を適切に摂取すること、十分な休養(睡眠)が重要であり、“運動-栄養-休養”を一体として捉える視点について、学生にも分かりやすく解説してくださいました。
さらに、日常生活ではあまり意識することのない「動かないことによる筋肉量の低下」についても紹介。特に入院中の患者さんでは、疾患そのものだけでなく、安静や活動量の低下、手術や炎症など、さまざまな要因が重なることで筋肉量が減少する可能性があるため、筋肉を守るには「何を食べるか」と「どう動くか」を一緒に考えることの重要性を学びました。
―「栄養状態を良くする」その先をめざす ―
講義の中では、「リハビリテーション栄養」という考え方についても紹介されました。これは、患者さんの身体機能を単に回復させるだけでなく、栄養状態を改善しながらリハビリテーションを進め、最終的に患者さんが自分らしく生活できる状態を目指していくという考え方です。必要なエネルギー量をどのように考えるのか、基礎代謝量や活動量などを踏まえてエネルギー消費量を捉える方法についても学びました。
普段、栄養面から患者さんを捉えることの多いNSTクラブの学生にとって、「栄養状態を良くすること」そのものをゴールとするのではなく、その先にある「食べる」「動く」「生活する」というところまで見据えて栄養管理を考えるという視点は、大きな学びとなりました。
― <症例検討>NSTとして何ができるか ―
後半は、重度の熱傷患者を症例として取り上げ、症例検討を行いました。学生たちは、提示された症例について、NSTメンバーとしてどのような関わりができるのか、栄養管理を行ううえでどのような点に注意すべきなのかを看護・栄養・歯科の各視点からグループで検討。
熱傷という特殊な病態を前に、単に「必要な栄養を補給する」というだけではなく、患者さんの状態を多角的に捉えて適切な介入を考えること。また、患者さんの食事の際のポジショニングや患者さん自身でできることは挑戦してもらい、難しい部分は介助するという視点を持つことなど、理学療法士ならではアドバイスもいただきました。リハビリや身体活動の状況にも配慮するなど、まさに多職種連携を意識した実践的な学びとなりました。
最後に、梶原さんからは「“栄養とリハビリ”を一緒に考えることが大切。「食べられる」を「動ける」につなげ、「動ける」をその先の「生活」につなげていくことが、皆さんの大切な役割です。“栄養とリハビリ”は、患者さんのその先の生活を支えるために欠かせない視点です。これからもNSTクラブで、栄養と運動について学びを深めていってください。」とあたたかいメッセージをいただきました。
NSTクラブにとって、初めて理学療法士から直接学ぶ機会となった今回のイベント。参加した国際看護学部3年生の渡邉芽衣さんは「これまでの実習では、術後合併症や筋力低下の予防のため、歩行やベッド上でのリハビリを勧めてきました。今回の講義を通して、筋肉の維持には運動だけでなく、“一人ひとりに合った”バランスのよい食事や十分な睡眠も重要であることを学びました。また、症例検討では、専門分野によって着目する点や意見が異なることを実感し、多様な視点を取り入れることの大切さを知り、今後も多職種で学び合い、患者さんにとってより良い支援を考えていきたいです。」と今回の学びを振り返っていました。
NSTクラブでは今後も、さまざまな分野の専門職から学ぶ機会を設け、臨床現場で必要とされる多職種連携の力を身につけられる活動を続けていきます。
(配信元:大阪城キャンパス学生課)